目次
|概要
- 日時:時期不明
- 主体:ナイキ(ブラジル)
- 施策:ゴミ箱をバスケットボールのゴールに見立てて装飾
|いい仕組みポイント
1. 社会課題に向き合っている
公園のポイ捨てという社会課題に対して、クリエーティブで解決をはかっているアプローチがナイキらしい。ブランドとしての姿勢も伺える。「ゴミはゴミ箱に捨てましょう」というメッセージを伝える広告ではなく、人間の行動からして変容させる「使ってもらえる広告」になっている点も素晴らしい。公共の施設に広告をだすなんて、ちょっと表現を間違えると逆効果にもなりえるけど、社会的意義がある活動だからこそ大手を振って主張できる。このあたりのバランス感覚は参考になる。
2. 潜在顧客にリーチ
ストリートカルチャーを支えるナイキにとって、公園という場所がナイキの潜在顧客が多く潜む場所であるという部分も見逃せない。ある種のしたたかさも感じる。公園にあるゴミ箱を使えば使うほどブランド認知が刷り込まれていく。こんなに効果的なコミュニケーションはなかなか考えられるものではない。
3. ナッジ理論を活用
行動経済学でいう「ナッジ理論」をうまく活用している。ナッジというのは「肘でつつく」とか「背中を押す」という意味合いであり、人々を強要するのではなく自然に良い方向へ誘導し、自然 な形で行動変容を促すようにするための理論。今回のゴミ箱にバスケットゴールをつけるのもそうだし、コンビニのレジ前に足跡のデザインがされていることもそう。自然と人々の行動を促すような形でデザインされているものは日常生活にはたくさん存在している。意識をしないと見落としてしまうし、悪用すれば危険な理論ではあるが、マーケティングに携わるものとしてはさらに勉強していきたい領域。
|効果メモ
- 広告賞受賞