IKEAの広告”Face the book. Offline.”

目次

|概要

  • 日時:2021.10.05
  • 主体:IKEA Bulgaria
  • 施策:SNSの不調に乗じた広告

|良い仕組みポイント

1. 他社のトラブルを自社広告に転換


この広告は、この日一部のSNSサービスでサーバーエラーが起き、その数時間後にIKEAが出した広告である。SNSが使用できなくなりSNS難民が発生した中で、オフラインで読書をしようという広告を出すことは、時機を捉えた効果的な宣伝と言えるだろう。SNSが動かずに困っていたあと、人がこの広告を見たとしたら、顧客に直感的にも面白いと思わせ、共感を呼ぶことができると考えられる。また、おそらく一般的に企業の宣伝に関しては社内でチェック体制があり、一つ投稿するにも多大な工数とコストがかかっていると想像されるが、IKEAは数時間で時期を捉えた投稿をすることができる制度があることが驚きであった。

2.時代の流れに逆らう文句


近年デジタルデバイスが進歩し、読書もタブレット一つあれば何万冊もの本を読むことができる。この風潮において、単純に考えたら、SNSが使えなくても本を読むならオンラインでも大丈夫なはずである。しかし、この本をオフラインで読もうという言説に説得力がある理由は、「SNSが使えなくなった」ことが「デジタルデバイスの欠点」と拡大解釈され、その対比として「本をオフラインで読む」という文句が置かれていることだと感じた。もしオンライン読書サービスなどが、同じように「オンラインで本を読もう」という広告を出していたら、恐らくそちらの方が説得力があり、完璧にSNSトラブルと対比させた良い広告な気がする。ところが、これほど短時間で自社商品と現在の状況を対比させた投稿を出せるIKEAの敏感性によって、他のところが対応する(そもそも他社のSNSトラブルを生かそうとすらしていないところがほとんどだと思うが)前に時機を捉えた投稿ができたことが、話題性をもたらしたのだろう。

|効果メモ

SNSで取り上げられる

|参考

SNSのサーバー障害に合わせ、タイムリーに公開されたIKEAのビジュアル広告 | PR EDGE

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