目次
|概要
- 日時:2021
- 主体:ケンタッキーフライドチキン(コスタリカ)
- 施策:広告の注意書きのように見落としてしまう乳がんに対し、検診を注意書きで促す
|良い仕組みポイント
1. 乳がんと注意書きの掛けあわせ
「一つ買うと一つ無料」という大きな文字が見えるが、よく見ると*がついており、最下部に小さな文字で「このプロモーションは無効です」と書かれている。注意書きの続きには「検査しなければ乳がんに気づかないままだ。自己検診をし、定期的に医者へ行きましょう」と書かれており、注意書きを見落としがちな人々と気づかれにくい乳がんを上手く掛け、啓発している広告であろう。これがきっかけとなり、検査をまったく受ける気がなかったコスタリカの女性の72%が検診を始めているという。乳がんは女性のがんの中でもメジャーなものであるものの、検査に行かない人も多い中で、このようなキャンペーンを通して乳がんで苦しむことが無いように行動を変えることができるのは興味深い。
2. 人の心理につけ込む
この広告を見て注意書きを見落としたお客さんは、不注意で勝手に期待していたものが貰えないという状況に置かれる。半ばドッキリをかけられたような状況で、中には怒り出す人もいる。この一連の様子は動画としても残されており、それを見ている人からすればある種ドッキリ番組を見るのと同じである。単純にコンテンツとして面白いため、多くの人の関心を惹くことができただろう。さらに、これを通して、人々の情報リテラシーの増加も訴えかけることができる。よく読まずに情報を鵜呑みにするのではなく細かいところまでしっかり読んで理解することの重要性を説くことも可能である。
3. 売上増
このプロモーションで2万6千食ものフライドチキンが売れたとの記事もあり、ケンタッキーフライドチキンにとっては一石二鳥の取り組みであった。
|効果メモ
- 検査を受けようと思っていなかったコスタリカの女性の72%が検診を始める
- 2万6千食ものフライドチキンが売れた