|概要
- 日時:2012年3月~
- 主体:文化と技術が凝縮された Made in 岐阜の体感型文化商業施設 ACTIVE G アクティブG|ACTIVE-G
- 施策:日本で最初の歩くと音が出るピアノ階段
|良い仕組みポイント
1. ランドマークとして
10年ほど前からある歩くとピアノの音が出る階段。導入は日本初と言われている。そのため、商業施設のシンボルになりうる。設置が2012年で、ホームページや各種SNSができたのがそれより後の可能性が高く、ACTIVE G が大々的にピアノ階段の設置をアナウンスする記載は見当たらなかった。しかし、「日本初のピアノ階段」はインパクトがあり、押し出していくポイントとして良い特徴であろう。
ドン・キホーテ中目黒本店にも、歩くとピアノの音が鳴る階段がある。筆者は一度訪れたことがあるが、自分が歩いていることでピアノ音が鳴っているということに全く気づかず、ただのデザインかと思っていた。というのも、ドン・キホーテの中ということもあり周りの音が騒がしく、かつ入口近くにあり多くの人が通るからである。
一方、こちらの日本初のピアノ階段は、幅が狭いため多くの人が一気に通るといったこともなく快適に音を楽しむことができる。さらに、音がなる時間帯は上りの一方通行と決められているため、混雑することもなくそれぞれが音を楽しんだ上で商業施設の3階へ誘導することができる。クリスマスシーズンにはイルミネーションもされるようで、視覚的にもより楽しみながら音色を楽しむことができるだろう。
2. 階段利用の促進
ピアノの音が鳴る階段は、普段エスカレーターやエレベーターばかり使ってしまう人に、少しでも運動する機会として階段の利用を促進する効果がある。どうしてもエスカレーターやエレベーターを利用しようとしてしまう中で、階段を使うことに楽しみを見いださせ、インセンティブを提供することができている。この階段があることで、利用者は楽しく運動の習慣をつけることが自然にできると考えられる。
また、最近はエスカレーターの事故が多発しており、問題視されている。それを防止するために両サイドに立ち止まって乗ろうというキャンペーンが行われているところもある。しかし、その習慣は浸透していないのが現状である。その問題に、「エスカレーターで歩くのではなく階段を歩こう」というアプローチができるのがこのピアノ階段だ。エスカレーターの混雑を軽減することで事故を減らすことに貢献できる可能性がある。
|効果メモ
- ピアノ階段で有名なのは、2009年にスウェーデンでエスカレーターの真横に導入されたものである。このときは階段を使う人が66%増加したと動画で説明されている。